市職第4回中央委員会
「市職2015春闘方針」を確立

 3月4日、市職春闘講演集会及び2014年度第4回中央委員会を開催しました。

 春闘講演集会では、自治労大阪府本部の山口勝己副執行委員長から「大阪市廃止・特別区設置構想」をめぐる状況について講演が行われました。(講演要旨は、以下のとおりです)

 講演に引き続き開催された中央委員会では、賃金改定に伴う清算や「保育士給料表」の新設、市職駅伝大会、「職員アンケート問題」で損害賠償支払いを命じた大阪地裁判決などが経過として報告・確認されました。

 議案では「2014賃金確定闘争の経過と総括並びに大阪市職2015春闘方針(案)」をはじめとする4議案が承認されました。

自治労大阪府本部 山口勝己副執行委員長が講演

自治労大阪府本部 山口勝己副執行委員長が講演

大阪市廃止・分割案の問題点とは(講演要旨)

はじめに

 自治労大阪府本部で大都市制度対策室の任につき、いわゆる大阪都構想について問題点を明らかにするとりくみを続けてきた。その中で、昨年10月27日に大阪府議会、大阪市会において「特別区設置協定書案」が否決をされたことで、一定の成果を得ることができたと感じていた。

  しかし、急転直下、年末から住民投票が実施をされる、葬り去ったと思っていた協定書案が復活をする。

 今日、ここで「大阪市廃止・分割案の問題点と住民投票への対応」として説明をするのは、中央委員の皆さんには「いまさら」ということばかりかと思う。しかし、支部の組合員や家族に説明するとしたら、という視点に立ち戻り、ポイントを絞って改めて問題点指摘をしておきたい。

意外に知られていない事実

 まず、最近橋下市長とのバトルがテレビやネット上で話題となった、京都大学 藤井聡教授が指摘した都構想の7つの事実、が非常にわかりやすいので引用させていただく。

事実1:今回の住民投票で決まっても、「大阪都」にはなりません。

 「都」にはならない。名称が「大阪都」にはならないことはもちろん、後述するが東京都のようにはなれない。

事実2:今の「都構想」は、要するに「大阪市を解体して五つの特別区に分割する」ことです。

 これが意外と知られていない。街中でも、「え?大阪市なくなるの」という声を聴く。
今回の住民投票は、「都構想」の是非ではない。事実として、大阪市を廃止して、5つの特別区に分割するのかどうか、である。

事実3:年間2200億円の大阪市民の税金が市外に「流出」します。

 大阪市の固有の財源である「法人市民税、固定資産税、特別土地保有税、都市計画税、事業所税」を大阪府に移すことになっている。その額、2200億円。

事実4:流出した2200億円の多くが、大阪市「外」に使われます。

 移した税源のうち、法人市民税、固定資産税及び特別土地保有税は、「大阪府の条例で定める割合を乗じて得た額を特別区財政調整交付金として特別区に交付する」とされている。

 都市計画税と事業所税は、大阪府が使う。大阪府が大阪市域のために使う保証はゼロ。

事実5:特別区の人口比は東京は「7割」、でも大阪では「たった3割」

 大阪府民に占める、大阪市民の割合は、3割しかない。 当然、大阪府議会における議員の数も、88人中、28人。

 特別区の財源とした特別区財政調整交付金ですら、移された税源のうちの何割にするかは大阪市以外の大阪府議会議員に決定権がある。

 これが、あるべき自治体の姿だろうか。普通の「市」が有している、独自の財源=決定権すらないのが「特別区」の実態。

事実6:東京23区の人々は、「東京市」が無いせいで「損」をしています。

 東京23区は、国からの支援のない、不交付団体。多摩市などは、国だけでなく東京都からも支援を受けている。東京都からの支援の財源は、「東京市」があれば「東京市」が使っていたもの。

事実7:東京の繁栄は「都」という仕組みのせいでなく、「一極集中」の賜です。

 東京に政治、行政をはじめ大企業の本社機能が集中しているから、財政的に豊かなだけ。
 大阪市を特別区に分割しても、財源も増えず、大阪経済にプラスの影響はなく、財源に乏しい特別区が5つ生まれるだけ。     

特別区設置協定書の問題点

【その1 破たんした都構想】

 比較的財政力のある北摂地域や堺市などを含み、東京都のようにほとんどの都市部を特別区にする、これを彼らは当初「大阪都構想」と呼んでいた。最近は、あたかもそれがなかったかのように、大阪市を廃止・分割することのみが「都構想」に変質した。

 現実として、大阪市以外はどこも「特別区」にはならないし、なる気もない。維新出身の吹田市長ですら吹田区にしないといっている。それは、特別区には住民にサービスを提供するための財源も権限もないからではないか。

 堺市長選挙では、市民が「大阪都構想」反対の意思を示した。堺は、さすが「自治のまち」である。

【その2 機械的で意味もゆかりもない区割りと名称】

 大阪府北区、東区、中央区、南区、湾岸区。どこかわかる市民がいるだろうか。愛郷心を踏みにじっている。南区に至っては、人口70万人弱。最近政令市になった、静岡市、岡山市と同規模。これが市民や区民に、理解されているのだろうか。

【その3 行政運営上の問題】

 通常、スケールメリットがなくなることで、行政コストはあがる。総務部門は、分割された特別区にも必ず設けなければならない。人的コストは2倍にはならなくても、1.2倍、1.3倍と上昇する。

 それでも彼らが成り立つと主張しているのは、特別区の将来像では極端に職員を減らす財政シミュレーションになっているからだ。

 そのため東京23区と比べて、職員数は2分の1、議員数は3分の1。

※1区平均 人口 職員1人当たり人口 議員1人あたり人口
東京23区 391,412人 1人:136人 1人: 9,293人
大阪5区 533,062人 1人:264人 1人:30,915人

 財源が乏しい中で、自治体を維持するためには、住民サービスの低下や公共料金の値上げ・有料化も不可避となる。

 特別区には「政令市並み」の福祉や教育の業務が割り振られているので、特に住民生活に直結したサービスを引き下げられざるを得ない。

 大きなバス1台で260万人を運ぶのと、5台の軽自動車で分散して運ぶのを比較して欲しい。運転手やメンテナンスの手間も5倍必要。燃費も悪い(小さなエンジンで大量の人を運ぶ)。加えて、ガソリン(財源)もない。

まとめにかえて

 平成の大合併といわれる市町村合併では、合併効果(総務部門などの統合)や合併特例債などをもとに財政シミュレーションなどを行うとともに、住民サービスの水準のすりあわせなど、まさに住民たちが主体となって未来の自治体の在り方を選択した。

 時間をかけた議論の結果、合併を選択したまちも、独自の行政を選択したまちもある。

 大阪市ではどうか。これらの事実が、市民に届けられているとは言えない状況にあり、非常に危惧している。

 特別区に分割した後、財政的危機や大阪府と特別区の間、特別区同士の混乱がいかに生じようと、大阪市に戻る方法は用意されていない。

 住民投票は、個人への人気投票や紅白歌合戦の投票ではない。

 そこに暮らす住民が、どのようなまちに暮らすのかを選択する、どのように生活に影響があるのかを理解したうえで判断されるべきもの。

 自治労大阪府本部は、このたたかいに何が何でも勝つ。大阪市廃止・分割の阻止にむけ、草の根運動で、市民のちからで否決を勝ち取る決意を表明して、講演の結びとする。

STOP! THE 格差社会自治労本部自治労共済

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