更新日:2008年5月7日
連載:数える労働安全衛生
500ルクス以下
明るいほどいいというものでもない
事務作業をするとき、部屋の明るさはどれぐらいが適正だろうか。事務所衛生基準規則には、精密な作業は300ルクス以上、普通の作業150ルクス以上、粗な作業70ルクス以上とその基準が定められている。
しかしいまの事務作業の作業形態は、この規則が最初に定められた1972年(昭和47年)に比べて大きく変化した。ディスプレイを見ながらキーをたたく仕事は、最も普通の事務作業の姿になっている。そこでこのVDT作業について、特別に労働衛生上の指針が設定されたのが1985年(昭和60年)のことだった。
ところがその後、機械はどんどん進歩し、当初普通だったブラウン管ディスプレイは、ほぼ液晶に置き換わり、視認性も格段によくなるなど性能が向上した。そのため厚生労働省も指針を2002年(平成14年)に改正し、新たなガイドラインを公表している。
明るさについてどう書いてあるかというと「ディスプレイ画面上における照度は500ルクス以下、書類上及びキーボード上における照度は300ルクス以上」である。普通の事務作業ではなかった「~以下」という基準が含まれている。
VDT作業の問題点の一つは、拘束された姿勢が長時間保持され、発光する対象物を見続けるという特徴から、眼精疲労を招くということだった。たとえば晴れた日に屋外で携帯電話の液晶画面を見るとき、画面が暗すぎて見えないことがある。VDTの画面も同じであまり明るすぎると視認性が悪くなり、疲れがドッたまることとなる。
事務作業をする場所は明るいほど仕事がしやすいというのは、古い話だ。
連合大阪労働安全 衛生センター 参与 西野方庸

